プレミアリーグ古豪とは、一般に「過去のイングランドサッカーで大きな成功を収め、現在も長い歴史と名門としての存在感を持つクラブ」を指す言葉です。ただし、プレミアリーグやイングランドサッカー協会に「古豪」という公式区分はありません。代表例としては、エバートン、アストン・ヴィラ、サンダーランド、ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ、リーズ・ユナイテッド、ノッティンガム・フォレスト、ニューカッスル・ユナイテッドなどが挙げられます。この記事では、リーグ優勝歴や国内外の主要タイトル、全盛期、プレミアリーグでの立ち位置を基準に「どのクラブが古豪と呼ばれやすいのか」を整理します。
プレミアリーグ古豪の代表クラブを先に一覧で確認
「古豪」は単に創設年が古いクラブを意味するわけではありません。過去にイングランド王者となった実績、FAカップなどの主要タイトル、欧州大会での成功、長期間にわたるトップリーグでの存在感などを総合して使われるのが一般的です。まず代表的なクラブを比較すると、それぞれが古豪と呼ばれる理由を把握しやすくなります。
| クラブ | 主な実績 | 古豪と呼ばれるポイント |
|---|---|---|
| エバートン | イングランド1部9回、FAカップ5回 | トップリーグの歴史が非常に長く、1980年代にも黄金期 |
| アストン・ヴィラ | イングランド1部7回、FAカップ7回、欧州王者経験 | フットボールリーグ創設期からの名門で欧州制覇歴もある |
| サンダーランド | イングランド1部6回、FAカップ2回 | 19世紀末から20世紀前半を代表する強豪 |
| ニューカッスル・ユナイテッド | イングランド1部4回、FAカップ6回 | 20世紀前半の強豪で大きな支持基盤を持つ |
| ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ | イングランド1部3回、FAカップ4回 | 1950年代を中心に国内屈指の強豪だった |
| リーズ・ユナイテッド | イングランド1部3回、FAカップ1回 | 1960~70年代に国内外で強さを発揮 |
| ブラックバーン・ローヴァーズ | イングランド1部3回、プレミアリーグ優勝1回 | 1994-95シーズンのプレミアリーグ王者 |
| ノッティンガム・フォレスト | イングランド1部1回、欧州王者2回 | 国内優勝回数以上に欧州での実績が突出 |
| ダービー・カウンティ | イングランド1部2回、FAカップ1回 | 1970年代にリーグを2度制覇 |
特に注目したいのは、現在の知名度と歴代タイトル数が必ずしも一致しない点です。例えばサンダーランドのリーグ優勝6回は現代の感覚では意外に多く、ノッティンガム・フォレストは国内リーグ優勝1回ながら欧州最高峰の大会を2度制しています。「昔の強豪」という視点で歴史を見ると、現在とは大きく異なる勢力図が見えてきます。
「古豪」に公式な定義はない
最初に理解しておきたいのは、「古豪」はリーグが認定するカテゴリーではないということです。「優勝から何年以上経過すれば古豪」「リーグ優勝5回以上なら古豪」といった公式基準は存在しません。そのため、どのクラブを含めるかは記事やサポーターによって多少異なります。
一般的には、長い歴史があるだけでなく、過去に国内トップレベルで継続的に争った時代や、主要タイトルを獲得した実績があるクラブに対して使うのが自然です。本記事では、イングランド1部優勝、FAカップなどの国内主要タイトル、欧州大会の実績、歴史的なトップリーグでの存在感を判断材料にしています。
「名門」と「古豪」は少し意味が違う
「名門」は現在もトップクラスに位置するクラブにも使えますが、「古豪」は過去の黄金期を強く意識させる表現です。例えばリヴァプールやマンチェスター・ユナイテッドは100年以上の歴史を持つ名門ですが、プレミアリーグ時代にも繰り返し優勝しているため、通常は単に「古豪」と分類するより「名門」「強豪」と呼ぶ方が自然です。
一方、サンダーランドやブラックバーンのように、現在よりも過去に国内トップクラスとして輝いた時代が明確なクラブは、古豪という言葉がよく当てはまります。つまり「昔から強いクラブ」と「昔、特に強かったクラブ」の違いを意識すると理解しやすくなります。
プレミアリーグ創設は1992年
現在のプレミアリーグは1992年に発足しました。しかしイングランドのトップリーグ自体の歴史はそれよりはるかに長く、1888年にフットボールリーグが始まっています。そのため「プレミアリーグの古豪」を考える場合、1992年以降だけを見てしまうと重要なクラブを見落としてしまいます。
アストン・ヴィラ、エバートン、ウォルバーハンプトンなどの黄金期はプレミアリーグ誕生以前です。古豪を理解するには、現在のプレミアリーグとその前身である旧ファーストディビジョンを一続きのイングランド最高峰リーグとして見る必要があります。
エバートンとアストン・ヴィラは歴代でも屈指の名門
古豪を歴代実績で見るなら、まず外せないのがエバートンとアストン・ヴィラです。両クラブは19世紀からイングランドサッカーの中心に存在し、多数のリーグタイトルとFAカップを獲得してきました。しかも単なる「昔のクラブ」ではなく、トップリーグの歴史そのものに深く関わっている点が特徴です。
エバートンはリーグ優勝9回の伝統クラブ
エバートンはイングランド1部リーグを9回、FAカップを5回制しています。リーグ優勝回数を見るだけでも、歴史的にはイングランドを代表する成功クラブの一つです。1888年に始まったフットボールリーグの創設メンバーでもあり、トップリーグで戦ってきた期間の長さも際立っています。
特に大きな黄金期となったのが1980年代です。1984-85シーズンには国内リーグを制し、欧州カップウィナーズカップでも優勝。1986-87シーズンにもリーグ王者となりました。プレミアリーグ創設後はリーグ優勝から遠ざかっていますが、歴史的実績を見ると単なる中堅クラブとは位置付けが大きく異なります。
また、エバートンは1992年のプレミアリーグ創設メンバーです。長期間トップリーグを経験してきたこともあり、「古豪」というより「長い歴史を持つ伝統的名門」と表現した方が実態に近いクラブの一つです。
アストン・ヴィラはリーグ7回に加えて欧州王者
アストン・ヴィラはイングランド1部リーグ7回、FAカップ7回という国内実績を持ちます。さらに1981-82シーズンにはヨーロピアンカップを制覇しました。現在のUEFAチャンピオンズリーグにあたる大会の王者になった経験を持つ、限られたイングランドのクラブの一つです。
アストン・ヴィラはフットボールリーグ創設にも深く関わったクラブで、クラブ関係者のウィリアム・マクレガーはリーグ創設を提唱した人物として知られています。そのためタイトル数だけでなく、イングランドのリーグサッカー形成そのものに関わった歴史があります。
近年は再び欧州大会の上位を争うようになり、2025-26シーズンにはUEFAヨーロッパリーグを制覇しました。過去の栄光だけを語るクラブではなく、現代でもタイトルを獲得しているため、「古豪復活」「名門復権」という文脈で見た方が分かりやすいクラブです。
両クラブは「昔強かっただけ」ではない
古豪という表現には、ときに「今は弱くなった昔の強豪」というニュアンスがあります。しかしエバートンやアストン・ヴィラをそれだけで説明するのは適切ではありません。特にアストン・ヴィラは近年、欧州大会への出場やタイトル獲得によって再びトップレベルで存在感を高めています。
クラブの立ち位置を判断する際は、過去のタイトル数だけでなく現在の競争力も分けて考える必要があります。「古豪=現在は低迷中」と決めつけず、「歴史的な強豪」という広い意味で理解するのがよいでしょう。
サンダーランド・ニューカッスル・ウルブズも歴史的強豪

現在のビッグクラブを中心にプレミアリーグを見ていると見落としやすいのが、サンダーランド、ニューカッスル・ユナイテッド、ウォルバーハンプトン・ワンダラーズの実績です。いずれもイングランド王者経験を持ち、特定の時代には国内サッカーを代表する強豪でした。
サンダーランドはリーグ優勝6回
サンダーランドはイングランド1部リーグを6回制しています。特に強かったのはフットボールリーグ創設初期で、1890年代には短期間に何度もリーグ王者となりました。当時は国内屈指のクラブであり、イングランドサッカー初期を語るうえで重要な存在です。
1935-36シーズンにもリーグ優勝し、FAカップは1937年と1973年に獲得しています。1973年のFAカップでは2部所属ながら決勝でリーズを破って優勝したことで知られています。
その後はトップリーグと下部リーグを行き来する時期が増えましたが、2024-25シーズンの昇格プレーオフを勝ち抜いてプレミアリーグへ復帰。2025-26シーズンには昇格直後ながらリーグ7位に入り、欧州大会出場権を獲得しました。歴史ある古豪が再び上位へ戻ってきた例として注目できます。
ニューカッスルはリーグ4回・FAカップ6回
ニューカッスル・ユナイテッドはイングランド1部リーグ4回、FAカップ6回の優勝歴を持ちます。リーグ優勝は20世紀前半に集中しており、1900年代初頭には国内トップクラスのクラブでした。
プレミアリーグ時代では1995-96シーズンに優勝争いを展開し、一時はマンチェスター・ユナイテッドに大きな勝点差をつけました。最終的には逆転されましたが、ケビン・キーガン監督率いる攻撃的なチームは「エンターテイナーズ」と呼ばれ、1990年代を代表するチームの一つになっています。
さらに2025年にはEFLカップ決勝でリヴァプールを破り、長期間遠ざかっていた国内主要タイトルを獲得しました。そのため、現在のニューカッスルは「衰退した古豪」というより、歴史あるクラブが再びタイトル争いへ戻りつつあるケースとして見る方が適切です。
ウルブズは1950年代のイングランドを代表する強豪
ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ、通称ウルブズはイングランド1部リーグ3回、FAカップ4回、リーグカップ2回を制しています。特に1950年代はクラブ史上最大の黄金期で、1953-54、1957-58、1958-59シーズンにリーグ王者となりました。
当時のウルブズは国内だけでなく、欧州の強豪クラブと行ったナイトゲームでも注目を集めました。こうした国際試合への関心の高まりは、後の欧州クラブ大会が発展していく時代背景とも重なります。
その後は下部リーグまで降格する大きな低迷を経験しましたが、再建を経てプレミアリーグへ復帰しています。「黄金期→長期低迷→トップリーグ復帰」という、古豪という言葉を理解しやすい歴史を持つクラブです。
リーズ・ブラックバーン・フォレストはプレミアリーグファンにも身近な古豪
比較的新しい時代まで優勝争いや欧州大会で存在感を示していたクラブとして、リーズ・ユナイテッド、ブラックバーン・ローヴァーズ、ノッティンガム・フォレストも重要です。特にブラックバーンはプレミアリーグ発足後のリーグ王者であり、フォレストは欧州王者2回という非常に特徴的な実績を持っています。
リーズはドン・レヴィー時代に黄金期
リーズ・ユナイテッドはイングランド1部リーグを3回制しています。特に1960年代から1970年代前半にかけて、ドン・レヴィー監督のもとで国内を代表する強豪となりました。1968-69、1973-74シーズンにリーグ優勝し、1971-72シーズンにはFAカップも獲得しています。
欧州でもインターシティーズ・フェアーズカップを2度制し、1974-75シーズンにはヨーロピアンカップ決勝へ進出しました。さらにプレミアリーグ開始直前となる1991-92シーズンには、旧ファーストディビジョン最後の王者になっています。
2000年代には財政問題などを背景に下部リーグまで降格しましたが、長い時間を経てトップリーグへ復帰しました。黄金期と低迷期の落差が大きく、「古豪」と紹介されることが多いクラブです。
ブラックバーンはプレミアリーグ王者になった古豪
ブラックバーン・ローヴァーズは、古豪の中でも少し特殊な存在です。19世紀から歴史のあるクラブですが、現代のファンには1994-95シーズンのプレミアリーグ優勝でよく知られています。
ケニー・ダルグリッシュ監督のもと、アラン・シアラーとクリス・サットンを中心としたチームがマンチェスター・ユナイテッドとの優勝争いを制しました。プレミアリーグ発足後に優勝したクラブは限られているため、このタイトルだけでも歴史的価値は非常に大きいといえます。
さらにプレミアリーグ以前にも1911-12、1913-14シーズンにトップリーグを制しており、1995年だけ突然現れたクラブではありません。19世紀にはFAカップでも複数回優勝しており、古豪としての歴史とプレミアリーグ王者という比較的新しい実績の両方を持っています。
ノッティンガム・フォレストは欧州王者2回が最大の特徴
ノッティンガム・フォレストは、タイトルの内容を見ると最も興味深い古豪の一つです。国内トップリーグの優勝は1977-78シーズンの1回ですが、その直後に欧州最高峰のヨーロピアンカップを1978-79、1979-80シーズンと2連覇しました。
つまり「イングランド王者になった回数より欧州王者になった回数の方が多い」という珍しい記録を持ちます。ブライアン・クラフ監督のもとで短期間に頂点まで駆け上がった歴史は、イングランドサッカー史でも特筆される成功例です。
FAカップ2回、リーグカップ4回の優勝歴もあり、単なる一時的な欧州成功だけではありません。長期間プレミアリーグを離れていた時代もありましたが、復帰後に再び上位争いへ加わるなど、近年は古豪復活を象徴するクラブの一つになっています。
プレミアリーグの古豪を見分ける5つの基準
どこまでを古豪に含めるかで迷った場合は、単純な知名度ではなく複数の基準で比較すると分かりやすくなります。本記事では「過去に強かったか」だけで判断せず、国内リーグ、カップ戦、欧州実績、トップリーグでの歴史、現在との落差という5点から整理する方法をおすすめします。
- 旧ファーストディビジョンを含むイングランド1部で優勝しているか
- FAカップやリーグカップなど国内主要タイトルがあるか
- 欧州大会で大きな実績を残しているか
- 長期間トップリーグで戦った歴史があるか
- 過去の黄金期と現在の立ち位置に変化があるか
最重要なのは旧1部を含めたリーグ優勝歴
古豪を判断する際、最も分かりやすい基準はイングランド最高峰リーグの優勝歴です。ここで注意したいのは、1992年以降のプレミアリーグだけを対象にしないことです。
サンダーランドの6回、ウルブズの3回、リーズの3回といった優勝はすべてプレミアリーグ創設以前です。現在のプレミアリーグ優勝経験だけを基準にすると、100年以上に及ぶイングランドサッカー史の大部分を無視することになります。
欧州タイトルを加えると評価が大きく変わる
国内リーグの回数だけでは判断できないクラブもあります。代表例がアストン・ヴィラとノッティンガム・フォレストです。両クラブはヨーロピアンカップを制しており、欧州最高峰の大会で王者になった歴史があります。
特にフォレストはリーグ優勝1回に対して欧州制覇2回です。国内リーグタイトル数だけを並べるとサンダーランドなどより少なく見えますが、欧州実績まで加えれば歴史的重要性は大きく変わります。
現在強いクラブでも古豪の歴史を持つ
現在プレミアリーグ上位を争っているからといって、古豪という表現が完全に間違いになるわけではありません。アストン・ヴィラ、ニューカッスル、ノッティンガム・フォレストなどは、長い歴史を持ちながら近年再び競争力を高めています。
そのため「古豪」と「現代の強豪」は排他的な分類ではありません。歴史を説明する場合には古豪、現在の戦力を説明する場合には強豪や上位クラブというように、文脈によって表現を使い分けることが重要です。
下部リーグにいるクラブも対象になる
古豪は「現在プレミアリーグに所属しているクラブ」という意味でもありません。ブラックバーンやダービー・カウンティなど、現在の所属カテゴリーとは別に、過去のトップリーグで大きな成功を収めたクラブも古豪として扱えます。
特にダービーは1971-72、1974-75シーズンにイングランド王者となっています。現在のクラブ規模や所属リーグだけを見ていると意外に感じますが、古豪という概念はまさにこうした歴史的実績を評価するための表現です。
ビッグ6や名門クラブと古豪はどう違う?
プレミアリーグには「ビッグ6」「名門」「古豪」など似た表現がありますが、それぞれ見ている時代が異なります。ビッグ6は主に現代の競争力や経済規模を基準とした呼称で、古豪は歴史的な成功に重点を置いた表現です。両者を同じランキングのように捉えない方が分かりやすくなります。
| 表現 | 主に重視するもの | 代表的な考え方 |
|---|---|---|
| ビッグ6 | 近年の成績、経済規模、欧州大会出場 | 現代プレミアリーグで継続的に大きな影響力を持つクラブ |
| 名門 | 歴史、タイトル、知名度、現在の実績 | 時代を問わず高い評価を受ける伝統クラブ |
| 古豪 | 過去の黄金期、歴史的タイトル | 昔のイングランドサッカーで特に強かったクラブ |
| 強豪 | 現在の成績や戦力 | 現在タイトルや上位進出を狙えるクラブ |
マンチェスター・ユナイテッドやリヴァプールは通常「古豪」だけでは表さない
マンチェスター・ユナイテッドやリヴァプールも歴史は非常に長いため、言葉の意味だけなら古豪と表現することは可能です。しかし両クラブはプレミアリーグ時代にも国内外で多数のタイトルを獲得しており、世界的な知名度やクラブ規模も大きいため、通常は「名門」「ビッグクラブ」と呼ばれます。
アーセナルも同様です。古い時代から成功している一方、プレミアリーグ発足後にも複数回優勝しているため、「かつての強豪」という印象を伴う古豪という表現だけではクラブの立ち位置を十分説明できません。
トッテナムは古豪に含める場合もある
トッテナム・ホットスパーはリーグ優勝2回、FAカップなど多数の国内タイトルを持ち、欧州大会でも優勝経験があります。そのため歴史を重視すれば古豪に含めることはできます。
ただしプレミアリーグ創設以降も長期間トップリーグに定着し、ビッグ6の一角として扱われることが多いため、現代の文脈では「古豪」より「ビッグ6」「名門クラブ」と紹介されることの方が一般的です。このように古豪には明確な境界線がありません。
マンチェスター・シティは「古豪」とは少し性格が違う
マンチェスター・シティもクラブ自体の歴史は長く、プレミアリーグで現在の成功を築く以前にもリーグ優勝やFAカップ優勝を経験しています。しかし近年の多数のプレミアリーグタイトルによって、現在は「古豪」より現代を代表する強豪として語られるのが自然です。
古豪という言葉を判断するときは創設年の古さだけを見るのではなく、「どの時代に最も成功したか」を確認すると整理しやすくなります。
古豪を知るとプレミアリーグ観戦が分かりやすくなる

古豪の歴史を知るメリットは、過去のタイトル数を覚えることだけではありません。なぜ特定の対戦が注目されるのか、なぜ下位にいるクラブでもスタジアムやサポーターに大きな存在感があるのかを理解しやすくなります。現在の順位だけでは見えないクラブ同士の関係も分かってきます。
現在の順位だけではクラブの大きさを判断できない
プレミアリーグでは毎年順位が変動しますが、1シーズンの順位とクラブの歴史的重要性は別物です。例えばリーグ下位にいるクラブでも、過去には何度もイングランド王者になっている場合があります。
逆に近年プレミアリーグで好成績を残しているクラブでも、トップリーグ優勝歴がないケースがあります。そのため「現在強いクラブ」と「歴史的に成功しているクラブ」を分けて見ると、リーグ全体の構造が理解しやすくなります。
古豪同士の対戦には長い歴史がある
エバートン対アストン・ヴィラ、ニューカッスル対サンダーランドなど、歴史あるクラブ同士のカードは単なる現在順位の対戦ではありません。100年以上前から対戦を重ねている組み合わせもあります。
特にニューカッスルとサンダーランドの対戦は地域的なライバル関係を背景にした「タイン・ウェア・ダービー」として知られています。クラブの歴史や地域性まで理解すると、試合を見る際の背景情報が大きく増えます。
復活過程を見るのも古豪観戦の面白さ
古豪には、一度低迷してから再び上位へ戻ってくるクラブがあります。アストン・ヴィラは一時チャンピオンシップを経験した後、プレミアリーグへ復帰し、再び欧州大会で結果を残すまでになりました。ノッティンガム・フォレストも長期間トップリーグから離れた後、プレミアリーグに復帰しています。
サンダーランドもプレミアリーグからリーグ1まで降格しましたが、その後チャンピオンシップを経て2025年にプレミアリーグへ復帰しました。単純な優勝争いだけでなく、「歴史あるクラブがどこまで戻れるか」という視点もプレミアリーグを楽しむ方法の一つです。
まとめ
プレミアリーグ古豪に公式な定義はありませんが、過去のイングランド1部優勝、国内カップ、欧州大会、トップリーグでの歴史などを基準にすると整理できます。代表例はエバートン、アストン・ヴィラ、サンダーランド、ニューカッスル、ウルブズ、リーズ、ブラックバーン、ノッティンガム・フォレストなどです。特にエバートンのリーグ9回、アストン・ヴィラの7回、サンダーランドの6回という実績は、現在のイメージだけでは分かりにくい歴史です。一方、アストン・ヴィラやニューカッスルのように近年再びタイトルを獲得するクラブもあり、「古豪=現在は弱いクラブ」ではありません。旧ファーストディビジョン時代まで含めて見ることが、イングランドサッカーを正しく理解するポイントです。

