マリノスプライマリーは、横浜F・マリノスが運営する小学生年代の選抜型アカデミーチームです。一般的なサッカースクールとは異なり、セレクションを通過した選手が横浜F・マリノスの育成組織の選手として登録し、U-15のジュニアユース、その先のユースやトップチームにつながる育成環境で活動します。2026年時点では「プライマリー」と「プライマリー追浜」の2チームがあり、活動拠点も異なります。この記事では、対象年代、入り方、2027年度加入者向けセレクション、練習日、活動場所、スペシャルクラスとの違い、受験前に保護者が確認したいポイントまで整理します。
マリノスプライマリーは横浜F・マリノスの小学生選抜チーム
最初に押さえたいのは、プライマリーが「サッカーを習うスクール」ではなく、横浜F・マリノスのアカデミーに属する選抜チームだという点です。クラブ公式ではプライマリーをU-12年代の育成カテゴリーとして位置づけており、加入には原則としてセレクションを通過する必要があります。まずは基本情報を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 位置づけ | 横浜F・マリノスの小学生年代の選抜型アカデミーチーム |
| 主なカテゴリー | U-12年代 |
| チーム | 横浜F・マリノスプライマリー、横浜F・マリノスプライマリー追浜 |
| 加入方法 | 原則としてセレクションによる選考 |
| 主な活動場所 | プライマリーはしんよこフットボールパークなど、追浜は日産自動車追浜総合グラウンド |
| 2026年の基本活動日 | 火曜・木曜と土曜・日曜・祝日を中心に活動 |
| 登録 | 横浜F・マリノス育成組織の選手としてJFAに登録して活動 |
| 一般スクールとの違い | スクールではなく公式戦にも出場する選抜チーム |
| 将来のカテゴリー | ジュニアユース、ユース、トップチームへ続く育成組織 |
プライマリーとプライマリー追浜の2チームがある
横浜F・マリノスの小学生年代には、「横浜F・マリノスプライマリー」と「横浜F・マリノスプライマリー追浜」があります。名称が似ていますが、主な練習拠点が異なります。プライマリーは新横浜エリアのしんよこフットボールパークなどを利用し、プライマリー追浜は横須賀市の同クラブ関連施設である日産自動車追浜総合グラウンドを主な活動場所としています。
どちらも横浜F・マリノスの正式な育成組織です。「追浜はスクール」「新横浜だけがアカデミー」という意味ではありません。2026年時点では、どちらにもU-12年代の選手が在籍しています。
スクールではなく選手登録して戦うチーム
大きな違いは、プライマリー加入後は横浜F・マリノス育成組織の選手としてJFA登録を行い、チーム活動や公式戦に参加することです。通常のサッカースクールのように、現在所属している少年団やクラブをそのまま主所属として続けながら追加で通う制度とは異なります。
2027年度加入者向けの公式募集要項でも、プライマリーおよびプライマリー追浜へ加入する場合は他クラブへの登録はできず、横浜F・マリノスへ移籍・加入できることが前提とされています。そのため、「まず練習だけ参加してみたい」という位置づけではなく、本格的なチーム移籍を伴う選択肢として考える必要があります。
ジュニアユースやユースへつながる育成カテゴリー
横浜F・マリノスのアカデミーは、プライマリーの先にジュニアユース、ユースという育成年代が続いています。クラブはプライマリーからジュニアユース、ユース、トップチームへと選手を育成することを目的の一つに掲げています。
ただし、プライマリーに入れば自動的にジュニアユースへ昇格できるという意味ではありません。それぞれの年代で競争や選考があります。小学生年代で加入できたこと自体をゴールにするより、日々のトレーニングの中で継続して成長する環境と考えるのが適切です。
マリノスプライマリーに入るにはセレクションを受ける
マリノスプライマリーへの加入を希望する場合、最も重要なのが一般セレクションです。横浜F・マリノスは年度ごとに対象学年や日程を定めて募集しており、募集条件は毎年同じとは限りません。2026年に発表された2027年度加入者対象の募集内容を例に、実際の仕組みを確認します。
2027年度加入者対象では新小学3・4・5年生を募集
2026年に実施されている2027年度加入者対象の合同一般セレクションでは、2027年度に小学3年生、4年生、5年生になる選手が対象とされました。つまり募集時点の2026年度では小学2年生、3年生、4年生です。
このように募集対象は必ずしも小学1年生からではありません。また、年度や学年によって募集人数や実施方法が変わる可能性があります。来年度以降に受験する場合は「以前はこの学年で募集していたから大丈夫」と判断せず、その年度の公式アカデミーニュースを確認することが重要です。
参加資格はサッカー経験・通えること・加入意思
2027年度加入者向け一般セレクションで示されている主な参加資格は、サッカー経験者であること、自宅から通えること、横浜F・マリノス育成組織への加入を視野に入れていることです。単に実力を試すイベントではなく、合格した場合に実際に活動できる選手を選ぶための選考となっています。
- サッカー経験があること
- 自宅から継続して活動場所へ通えること
- 横浜F・マリノス育成組織への加入を視野に入れていること
- 現在所属クラブがある場合は移籍について確認できること
- 平日と週末の活動を継続できる生活環境であること
特に見落としやすいのが通学・送迎との両立です。技術的に受験できるかだけでなく、加入後に火曜・木曜の夕方や週末の活動へ安定して参加できるかまで、申し込み前に家族で検討しておく必要があります。
セレクションは試合形式で行われる
2027年度の新小学3年生向け募集要項では、選考方法は「試合形式」とされています。シュート、ドリブル、リフティングなど特定の個人技テストだけで合否を判断する方式ではありません。
そのため準備では、ボールタッチの回数だけを増やすより、試合中に周囲を見ながらプレーできることが重要になります。ボールを持っていない時間のポジショニング、味方との関わり、守備への切り替え、判断の速さなど、ゲームの中で表れる能力も無視できません。
ただし「こうすれば合格する」という公式な採点基準は公表されていません。特定のポジションなら受かりやすい、派手なドリブルをすれば評価される、といった根拠のない情報に頼らず、普段通りゲームの中で自分の長所を表現できる状態を目指す方が現実的です。
受験料や必要書類も事前確認が必要
2027年度加入者対象の新小学3年生セレクションでは、受験費用は5,500円で、消費税と保険代を含むと案内されています。また、申し込みフォームへの登録だけではなく、署名・捺印した参加承諾書を当日の受付で提出する必要があります。
募集年度によって費用や決済方法、提出書類は変更される可能性があります。受験する年度の募集要項で、申し込み期限、決済方法、必要書類、持ち物、雨天時の対応まで一通り確認してから申し込みましょう。
プライマリーとプライマリー追浜の活動場所・練習日

加入を現実的に考えるなら、セレクション以上に重要なのが日常の通いやすさです。2026年の公式募集情報では、両チームとも平日のトレーニングに加え、土曜・日曜・祝日にトレーニング、練習試合、公式戦などが組まれています。遠征もあるため、通常の習い事より活動量は多いと考えておく必要があります。
プライマリーは新横浜を中心に活動
横浜F・マリノスプライマリーの主な活動場所は、しんよこフットボールパークなどです。しんよこフットボールパークは横浜市港北区小机町にあり、日産スタジアムに隣接する新横浜公園内の人工芝グラウンドです。
2026年の活動状況として案内されている基本的な平日練習は、火曜・木曜の17時から18時30分です。土曜・日曜・祝日はトレーニングだけでなく、練習試合や公式戦、国内遠征などが入ります。実際の活動予定はカテゴリーや時期によって変化します。
プライマリー追浜は横須賀市が拠点
プライマリー追浜は、横須賀市夏島町にある日産自動車追浜総合グラウンドを主な活動場所としています。こちらも2026年の基本活動日は火曜・木曜と土曜・日曜・祝日で、平日は17時から18時30分のトレーニングが案内されています。
新横浜と追浜では、家庭によって通いやすさが大きく変わります。セレクションでは加入希望先を申告できますが、2027年度加入者向け募集では、育成上の判断から別のプライマリーやスペシャルクラスでの活動を提案される可能性も案内されています。
平日だけでなく週末や遠征まで考えて判断する
「自宅から通える」という条件は、単に地図上で距離が近いかどうかでは判断できません。平日の学校終了後に17時の練習へ間に合うか、週末の試合会場への移動に対応できるか、兄弟姉妹の予定と両立できるかなども重要です。
受験前には、一度だけセレクション会場へ行くことではなく、加入後に年間を通して通い続ける状況を想定してください。新横浜と追浜の両方を候補にする場合は、それぞれ平日の移動時間を実際の時間帯で確認しておくと判断しやすくなります。
マリノスプライマリーとスペシャルクラス・スクールの違い
検索時に混同しやすいのが、プライマリー、スペシャルクラス、一般的なサッカースクールの違いです。特にスペシャルクラスは同じセレクションの中で案内されることがありますが、プライマリーとは登録方法も活動目的も異なります。子どもにどの環境を求めるかによって選択肢が変わります。
| 項目 | プライマリー | スペシャルクラス | 一般的なスクール |
|---|---|---|---|
| 位置づけ | 横浜F・マリノス育成組織の選抜チーム | 選抜型の育成クラス | 技術習得などを目的とするスクール |
| チーム登録 | 横浜F・マリノスで登録 | 所属クラブでの登録を継続 | 通常は所属チームとは別枠 |
| 現在の所属クラブ | 原則として移籍が必要 | 継続して所属できる | 継続できる場合が一般的 |
| 活動 | 練習・練習試合・公式戦・遠征など | 平日の専門トレーニングが中心 | スクールごとの練習 |
| 選考 | あり | あり | クラスにより異なる |
スペシャルクラスなら現在のチームを続けられる
スペシャルクラスは、現在所属している少年団やクラブでの登録・活動を主としながら、横浜F・マリノスのトレーニングを受ける選抜クラスです。プライマリーのように横浜F・マリノスへチーム登録を移す制度ではありません。
2026年時点では新横浜、追浜、大和などに活動会場が設定されています。週1回または週2回を選択してトレーニングする形が案内されており、将来的に横浜F・マリノスジュニアユースやジュニアユース追浜を目指す育成環境として位置づけられています。
「所属チームを辞めたくない」なら違いを理解する
現在のチームで公式戦に出場し続けたい場合、プライマリー加入とは両立できません。一方、スペシャルクラスなら現在所属するチームでの登録を維持しながら参加できます。
そのため家庭としては、「横浜F・マリノスの正式な育成チームへ移籍したいのか」「現在のチームを続けながら高いレベルのトレーニングを受けたいのか」を先に整理すると分かりやすくなります。名称だけで判断せず、登録形態の違いを見ることが重要です。
セレクションでは別クラスを提案される場合もある
2027年度加入者向けの募集要項では、プライマリーだけを希望して受験した場合でも、クラブの育成的な判断からスペシャルクラスを提案される可能性があるとされています。また、プライマリーとプライマリー追浜の間で別の加入先を提案される可能性もあります。
つまり、申し込み時の第一希望がそのまま最終的な加入先になるとは限りません。加入先の決定についてクラブ側の判断があることを理解した上で申し込む必要があります。
セレクション前に確認しておきたい5つのポイント
プライマリーを目指す場合、技術向上だけを考えてしまいがちですが、実際には所属クラブとの調整、送迎、学校生活、費用、本人の意思なども含めて判断する必要があります。合格した後に「通えない」「現在のチームを辞められない」とならないよう、受験前から加入後まで想定して準備しましょう。
現在の所属クラブへ事前に相談する
所属チームがある選手は、セレクションを受けること自体についてチーム代表者への確認が必要になる場合があります。2027年度加入者対象の合同一般セレクションでも、所属クラブ代表者に内容を理解してもらったうえで署名・捺印を受けるよう案内されています。
合格後には横浜F・マリノスへの移籍が必要になるため、結果が出てから突然相談するより、受験段階でクラブと意思疎通しておく方がスムーズです。
合格率を推測するより募集人数と在籍状況を見る
「マリノスプライマリーの合格率は何%か」と気になる人も多いでしょう。しかし公式には、一般セレクション全体の受験者数や合格率が毎年継続的に公表されているわけではないため、正確な合格率を断定することはできません。
参考になるのは、各年代の在籍人数です。2026年の公式募集情報ではプライマリーは3年生2人、4年生7人、5年生13人、6年生11人、プライマリー追浜は3年生4人、4年生5人、5年生11人、6年生10人と案内されていました。
人数を見ると少数精鋭であることは分かりますが、「在籍人数が少ない学年だから大量募集される」とまでは判断できません。既存選手の状況やクラブ側の育成方針によって必要人数は変わるためです。
派手なプレーだけを狙わない
試合形式のセレクションでは、短い時間の中でアピールしなければならないと考え、無理にドリブル突破やシュートを増やす選手もいます。しかし、選考基準が公開されていない以上、目立つプレーだけを狙うことが合格につながるとは言えません。
普段の試合と同じように、ボールを受ける前に周囲を見る、適切な場所へ動く、味方を使う、守備時に切り替えるといった基本行動を継続することが大切です。自分の得意なプレーがドリブルならドリブル、パスならパス、守備なら守備と、ゲームの流れに合った形で長所を出す方が自然です。
送迎できるか平日17時を基準に確認する
2026年のプライマリーとプライマリー追浜は、基本的に火曜・木曜17時からの練習が設定されています。小学生の場合は学校から帰宅して準備し、活動場所まで移動しなければなりません。
特に自宅が新横浜や追浜から離れている場合、帰宅ラッシュの交通事情も考慮する必要があります。試しに平日の同じ時間帯で自宅から練習場まで移動し、現実的に通えるか確認すると具体的に判断できます。
募集情報は毎年公式ニュースで確認する
セレクションの対象学年、日程、申し込み期限、費用、選考方法などは年度によって変わる可能性があります。過去年度の記事や個人ブログだけを見て申し込み時期を判断するのは避けましょう。
横浜F・マリノス公式サイトのアカデミーニュースにはセレクション情報が掲載されます。特に募集開始から締め切りまで期間が限られているため、受験を考えている家庭は対象学年になる年度の前から定期的に確認しておくと安心です。
どんな子がマリノスプライマリーを目指しやすいか

合格する選手の共通条件を外部から断定することはできませんが、制度上どのような家庭・選手に向くかは整理できます。重要なのは単純なサッカー技術の高さだけでなく、選抜チームとして継続的に活動できることです。本人の希望と家庭の生活条件を合わせて判断しましょう。
高い競技レベルで継続して取り組みたい子
プライマリーは横浜F・マリノスの育成組織として公式戦や練習試合に参加するチームです。そのため、週1回の習い事としてサッカーを楽しみたい場合より、競技として継続して取り組みたい子に適した環境といえます。
一方で、「Jリーグクラブだから」という保護者側の希望だけで決めるのは避けたいところです。所属クラブを変えることになるため、本人が本当に挑戦したいかを確認することが重要です。
平日と週末をサッカー中心に組み立てられる家庭
火曜・木曜の平日練習に加え、週末には試合やトレーニングがあります。遠征が組まれることもあるため、一般的な週1回のスクールより家庭のスケジュールへの影響は大きくなります。
保護者が毎回付き添う必要があるかどうかは活動内容や年齢によって異なりますが、少なくとも小学生年代では移動方法を家族で考えておく必要があります。本人の能力だけでなく、継続して活動できる環境も重要な判断材料です。
落選しても次の成長につなげられる子
選抜型のアカデミーでは、実力のある選手でも必ず合格するとは限りません。募集人数、学年構成、ポジション、クラブの育成方針など複数の要素が関係するため、セレクションの結果だけで子どもの将来性を判断することはできません。
不合格になった場合でも、所属チームで力を伸ばす、スペシャルクラスなど別の機会を目指す、中学生年代のセレクションへ向けて成長するなど複数の道があります。小学生年代の一度の選考結果を最終評価として扱わないことが大切です。
まとめ
マリノスプライマリーは、横浜F・マリノスのU-12年代を担う選抜型アカデミーチームで、プライマリーとプライマリー追浜の2つがあります。一般的なサッカースクールとは異なり、加入後は横浜F・マリノス育成組織の選手として登録し、公式戦や練習試合、遠征などに参加します。加入を目指す場合は一般セレクションの対象学年と募集時期を確認するとともに、現在の所属クラブからの移籍、平日17時台の練習への通いやすさ、週末活動との両立まで考えることが重要です。セレクション内容や費用、募集学年は年度によって変更される可能性があるため、受験年度の公式募集要項を必ず確認してください。

