少年サッカーコートは、U-12年代の8人制サッカーでは68m×50mが基本的な推奨サイズです。大人の11人制サッカーより小さく、ゴールも少年用の幅5m×高さ2.15mが推奨されています。ただし、すべての小学生年代の試合が必ず68m×50mで行われるわけではなく、会場条件や大会規定によってサイズを変更できる場合があります。この記事では、コート全体の大きさ、ペナルティーエリアやゴールエリアの寸法、11人制との違い、自宅や学校などで簡易コートを作るときの考え方まで、初心者にも分かりやすく整理します。
少年サッカーコートの基本サイズは68m×50m
日本のU-12年代で広く採用されている8人制サッカーでは、JFAの8人制サッカー競技規則において、フィールドの大きさとして68m×50mが推奨されています。68mはタッチライン方向の長さ、50mはゴールライン方向の幅です。大会によってはこの寸法を正式な競技規定として採用しています。
| 項目 | U-12・8人制の目安 |
|---|---|
| コート全体 | 長さ68m×幅50mを推奨 |
| 競技人数 | 1チーム8人 |
| ゴール | 幅5m×高さ2.15mを推奨 |
| ペナルティーエリア | ゴールポスト内側から12m、奥行き12m |
| ゴールエリア | ゴールポスト内側から4m、奥行き4m |
| ペナルティーマーク | ゴールラインから8m |
| ペナルティーアーク | 半径7m |
| センターサークル | 半径7m |
| 交代ゾーン | 全長6m |
| ボール | 4号球が基本 |
68mはタッチライン、50mはゴールライン
「68m×50m」と聞いても、どちらが縦なのか迷うことがあります。68mがゴールから反対側のゴールへ向かう方向、つまりタッチラインの長さです。50mがゴールラインの幅になります。
ハーフウェーラインは長さ68mの中央に引かれるため、各陣地は長さ約34mです。中央にはセンターマークがあり、その周囲に半径7mのセンターサークルを設けます。キックオフ時には相手選手が一定の距離を取るための基準になります。
68m×50mは絶対ではなく推奨サイズ
重要なのは、68m×50mがすべての8人制サッカーで絶対に変更できない寸法ではないことです。JFAの8人制サッカー競技規則では68m×50mを推奨しつつ、使用する会場の大きさによって修正することも認めています。
そのため、地域のリーグ戦、練習試合、低学年大会、学校のグラウンドなどでは、少し小さいコートが使用される場合があります。大会に参加するときは「小学生なら必ず68m×50m」と決めつけず、その大会の実施要項を確認することが大切です。
全日本U-12サッカー選手権大会では68m×50m
JFAが開催する全日本U-12サッカー選手権大会では、競技のフィールドを長さ68m、幅50mと定めています。つまり、全国大会クラスで実際に採用されている基本寸法と考えることができます。
少年団やクラブで試合形式のトレーニングコートを作る場合にも、十分なグラウンドが確保できるなら68m×50mを一つの基準にすると、本番に近い距離感で練習しやすくなります。
ゴールエリアやペナルティーエリアの寸法
少年サッカーのコートを作る場合、全体を68m×50mにするだけでは完成ではありません。ゴールエリア、ペナルティーエリア、ペナルティーマーク、センターサークルなどを正しい位置に設けます。11人制とは距離が異なるため、大人用コートの寸法をそのまま縮小すればよいわけではありません。
ペナルティーエリアは12mが基準
8人制では、各ゴールポストの内側から左右それぞれ12mの位置を基準にし、ゴールラインからフィールド内へ12mの線を引いてペナルティーエリアを作ります。したがって、ゴール幅5mの場合、ペナルティーエリア全体の横幅はおおむね29mになります。
このエリア内では、守備側ゴールキーパーが一定の条件で手を使用できます。また、守備側選手による直接フリーキックに相当する反則が自陣ペナルティーエリア内で行われれば、ペナルティーキックとなる可能性があります。
ペナルティーマークはゴールラインから8m
少年サッカーのペナルティーマークは、ゴールの中央からゴールラインに対して垂直に8m離れた位置です。11人制のペナルティーマークとは距離が違うため、コート設営時に混同しないよう注意しましょう。
ペナルティーマークを中心に半径7mのペナルティーアークを、ペナルティーエリアの外側へ描きます。ペナルティーキックの際に、キッカーとゴールキーパー以外の選手が一定距離を取るための目安になります。
ゴールエリアは4m
ゴールエリアは、ゴールポスト内側から左右4m、ゴールラインからフィールド内へ4mを基準として作ります。ペナルティーエリアよりかなり小さな長方形です。
コートを自分たちで設営する場合、「4m」と「12m」を間違えないことが重要です。ゴールに近い小さな四角がゴールエリア、その外側にある大きな四角がペナルティーエリアと覚えると分かりやすいでしょう。
センターサークルは半径7m
フィールド中央のセンターマークを中心に、半径7mの円を描きます。直径にすると14mです。11人制のセンターサークルより小さくなっています。
正確な円を描きたい場合は、7mのロープやメジャーを中央に固定し、端を引っ張った状態で一周すると比較的簡単に作れます。石灰ラインを引く前にマーカーで数か所の位置を確認すると、形が崩れにくくなります。
少年サッカーコートと11人制コートの違い

小学生年代で8人制が採用されている大きな特徴は、人数だけでなくフィールドも大人より小さいことです。選手の体格や発達段階に合わせた環境で、ボールに関わる機会を確保しやすくする考え方があります。コートサイズの違いを知ると、観戦時にもプレーの距離感を理解しやすくなります。
| 比較項目 | U-12・8人制 | 一般的な11人制 |
|---|---|---|
| 人数 | 8人 | 11人 |
| フィールド | 68m×50mを推奨 | 競技規則で定められた範囲内 |
| ゴール | 5m×2.15mを推奨 | 7.32m×2.44m |
| ペナルティーマーク | 8m | 11m |
| センターサークル | 半径7m | 半径9.15m |
| 主なボール | 4号球 | 5号球 |
11人制コートのおよそ半分を活用しやすい
68m×50mという寸法は、一般的な11人制フィールドを分割して8人制コートを設置しやすい大きさです。広いサッカー場では、11人制の1面を使って8人制のコートを複数設置する運用も可能になります。
大会では複数試合を同時進行しやすく、育成年代の選手にとっても極端に広すぎない環境でプレーできます。ただし、実際に何面取れるかは元のグラウンド寸法や安全スペースによって異なります。
ゴールも大人用より小さい
U-12年代では、幅5m、高さ2.15mの少年用サッカーゴールが推奨されています。一般的な11人制ゴールは幅7.32m、高さ2.44mなので、横幅を中心に大きな差があります。
小学生のゴールキーパーに一般用ゴールを使うと、体格に対して守備範囲が広すぎる場合があります。フィールドだけでなく、ゴールも年代に合わせて設定することが育成年代では重要です。
4号球を使用するのが基本
U-12年代のサッカーでは4号球が基本です。一般の11人制サッカーで使用される5号球より一回り小さく、子どもの体格やキック動作に合わせたサイズになっています。
コートを準備する際は、フィールドサイズだけを見るのではなく、ゴールとボールまで含めて年代に適した環境になっているか確認しましょう。
少年サッカーのコートを実際に作る方法
練習試合や地域大会では、指導者や保護者が朝からコート設営を行うケースもあります。正規サイズを作る場合は、最初からラインカーで線を引くのではなく、外周、中央、ゴール周辺という順番で測るとズレを少なくできます。複数人でメジャーを使うと作業しやすくなります。
最初に68m×50mの外周を取る
まず68m×50mの長方形を作ります。ただし、単純に4辺の長さだけを合わせると、平行四辺形のように歪む場合があります。角が直角になっているかも確認する必要があります。
実際の設営では、次の順番で進めると分かりやすいでしょう。
- ゴールラインとなる50mの基準線を決める
- 両端から68mを測って反対側のゴールライン位置を決める
- 反対側も50mになるよう調整する
- 対角線などを確認してコートの歪みを修正する
- 34m地点にハーフウェーラインを設定する
- ゴール位置を各ゴールライン中央に合わせる
- ペナルティーエリアとゴールエリアを測る
- センターサークルやペナルティーマークを設定する
- 最後にラインカーで線を引く
一度すべての位置をマーカーや杭で仮決めしてからラインを引くと、途中で寸法の間違いに気付いたときも修正しやすくなります。
ゴールは50mのライン中央に置く
幅50mのゴールラインなら中央は端から25mです。幅5mのゴールを使用する場合、ゴールの中心を25m地点に合わせます。そのため、ゴールポストは中央から左右2.5mずつの位置になります。
ここを基準にペナルティーエリアやゴールエリアを測っていけば、左右をそろえやすくなります。最初にゴールの中心位置がずれると、その後のラインもすべてずれてしまうため、慎重に確認しましょう。
安全な余白も確保する
グラウンドいっぱいまでコートを作ればよいわけではありません。タッチラインやゴールラインのすぐ外にフェンス、建物、側溝、ベンチ、荷物などがあると、ボールを追った選手が接触する危険があります。
コートの外には安全に停止できるスペースを確保し、特にゴール裏やタッチライン沿いを確認してください。正式大会では大会規定や会場条件に従い、十分な安全対策を取る必要があります。
ゴールは必ず転倒防止を行う
少年用ゴールを設置するときは、寸法以上に重要なのが転倒防止です。移動式ゴールが固定されていないと、選手がぶつかったり、ぶら下がったり、強風を受けたりした際に転倒する危険があります。
使用するゴールの設置方法に従い、安全に固定されていることを試合や練習前に確認してください。設営担当者だけでなく、指導者も最終確認することが重要です。
低学年や練習ではコートを小さくしてもよい?
低学年の練習や少人数ゲームでは、必ず68m×50mを使う必要はありません。むしろ人数や練習目的に合わせてフィールドを小さくすることで、選手一人ひとりがボールに触れる機会や判断する回数を増やせます。ただし公式戦では、その大会の競技規定に従います。
練習では目的からサイズを決める
練習用コートには「小学生だから何m」という一つの正解はありません。ボール保持を練習するのか、1対1を増やしたいのか、実戦形式を行いたいのかによって適切な広さが変わります。
例えば狭いコートでは相手との距離が近くなり、ボールコントロールや素早い判断が求められます。広くするとスペースへの動き、ロングパス、ドリブルで運ぶ場面が増えやすくなります。練習テーマと選手数を先に決め、その後で広さを調整する考え方が実用的です。
少人数ゲームなら正規サイズにこだわらない
3対3や4対4などを68m×50mで行うと、選手間の距離が広がりすぎることがあります。少人数ゲームでは、コーンやマーカーを使って小さなコートを作る方が、全員がプレーに関わりやすくなります。
逆に8対8の試合に近い練習をしたいなら、可能な範囲で正式サイズに近づけることで、実戦の距離感を確認できます。練習目的に応じて使い分けることが大切です。
公式戦は大会要項を必ず確認する
8人制サッカー競技規則では68m×50mが推奨されていますが、会場条件による変更も可能です。そのため、地域大会のすべてが完全に同じ寸法とは限りません。
特に低学年大会、ローカル大会、交流戦などでは独自規定が設定されることがあります。参加前には次の項目を確認しておくと安心です。
- フィールドの長さと幅
- 競技人数
- 使用するゴールサイズ
- 使用球のサイズ
- 試合時間
- 交代方法
- ペナルティーエリアなどの設定
「少年サッカーなら全部同じルール」と考えず、JFAの基本規則と大会独自ルールを分けて確認しましょう。
コートサイズを覚えるときの簡単な整理方法

少年サッカーの寸法には68m、50m、12m、8m、7m、4mなど複数の数字が登場します。一度にすべて暗記しようとすると混乱しやすいため、「全体」「ゴール周辺」「円」という3グループに分けて覚えると整理しやすくなります。
まず「68×50」を覚える
最初に覚えたいのは、フィールド全体の「68m×50m」です。これが少年サッカーの8人制コートを理解する中心になります。
68mが縦方向、50mが横方向と覚えれば、中央位置も簡単に求められます。縦方向の中央は34m、横方向の中央は25mです。コート設営時にもこの2つの数字が基準になります。
ゴール前は「12・8・4」
次にゴール周辺は「12m・8m・4m」で整理すると覚えやすくなります。ペナルティーエリアが12m、ペナルティーマークが8m、ゴールエリアが4mです。
ゴール前の距離が分からなくなった場合は、この順番を思い出すと位置関係を整理できます。設営時にはメジャーで必ず正確に測り、記憶だけでラインを引かないことも重要です。
円は半径7m
センターサークルは半径7mです。ペナルティーアークも半径7mとなっています。複数の場所で7mが使われているため、まとめて覚えることができます。
また、相手選手との距離に関連して7mが基準になる場面もあります。8人制では11人制の9.15mとは異なる数字が使われるため、審判をする保護者や指導者は混同しないよう注意しましょう。
数字だけでなく位置関係まで理解する
寸法だけ暗記しても、実際のコート設営では役立たないことがあります。「12mはどこから測るのか」「8mは何の距離なのか」までセットで理解することが大切です。
特にゴールポスト内側から測る距離と、ゴール中央から測る距離を混同しやすいため注意してください。大会会場で初めて設営する場合は、競技規則のフィールド図を確認しながら作業するのが確実です。
まとめ
少年サッカーのU-12・8人制では、コートの大きさは68m×50mが基本的な推奨サイズです。ゴールは5m×2.15m、ペナルティーエリアは12m、ペナルティーマークは8m、ゴールエリアは4m、センターサークルは半径7mが基準になります。ただし、68m×50mはすべての試合で変更不可というわけではなく、会場や大会規定によって異なる場合があります。公式戦では必ず大会要項を確認し、練習では人数や目的に合わせてコートサイズを調整するとよいでしょう。設営時は寸法だけでなく、安全スペースとゴールの転倒防止も忘れず確認することが重要です。

