上海海港足球倶楽部は、中国・上海を本拠地とするプロサッカークラブで、英語ではShanghai Port FCと表記されます。中国スーパーリーグで複数回の優勝実績を持ち、2023年から2025年までリーグ3連覇を達成した中国を代表する強豪の一つです。2026年9月時点ではケヴィン・マスカット監督が指揮し、AFCチャンピオンズリーグエリートにも出場しています。この記事では、クラブ名の意味や旧称との違い、歴史、主要タイトル、ホームスタジアム、武磊をはじめとする選手、上海申花との違い、日本クラブとの対戦を見る際のポイントまで整理します。
上海海港足球倶楽部は中国スーパーリーグの強豪クラブ
最初に押さえておきたいのは、「上海海港足球倶楽部」「上海海港」「Shanghai Port FC」は基本的に同じクラブを指すということです。以前は上海上港やShanghai SIPGという名称で知られていたため、過去のACLやニュースを調べていると別クラブのように見える場合があります。2026年9月時点の基本情報を整理すると次のようになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 中国語名 | 上海海港足球俱乐部 |
| 日本語での表記例 | 上海海港足球倶楽部、上海海港、上海ポートFC |
| 英語名 | Shanghai Port FC |
| 本拠地 | 中国・上海市 |
| ホームスタジアム | 浦東足球場 |
| 所属 | 中国スーパーリーグ |
| 創設 | 2005年 |
| 主な旧称 | 上海東亜、上海上港、Shanghai SIPG |
| 現名称 | 2021年から上海海港足球倶楽部 |
| 監督 | ケヴィン・マスカット |
| 主な国内実績 | 中国スーパーリーグ優勝、FAカップ優勝など |
| 近年のリーグ実績 | 2023年、2024年、2025年に中国スーパーリーグ優勝 |
| 国際大会 | AFCチャンピオンズリーグ、AFCチャンピオンズリーグエリートに出場 |
英語名はShanghai Port FC
海外の試合結果やAFCの情報を探す場合は、「Shanghai Port FC」で検索するのが最も分かりやすい方法です。AFCでもShanghai Port FCという名称が使われています。日本語では上海海港、上海海港足球倶楽部、上海ポートなど複数の表記が見られますが、いずれも現在のクラブを指している場合があります。
特に注意したいのが「Port FC」との違いです。タイにもPort FCというクラブが存在するため、国際大会の日程を検索するときは「Shanghai Port FC」とShanghaiを付けた方が間違いを防げます。
ホームは上海市浦東新区の浦東足球場
現在のホームゲームで使われているのが、上海市浦東新区にある浦東足球場です。AFCチャンピオンズリーグエリートでも上海海港のホーム会場として使用されています。上海の中心部から見れば浦東側に位置するため、同じ上海を本拠地とする上海申花とはスタジアムも異なります。
試合を現地観戦する場合は、試合ごとに会場やキックオフ時刻が変更される可能性があります。中国国内リーグとAFC主催大会では販売方法などが異なることもあるため、古い観戦情報だけで判断せず、クラブや大会の最新発表を確認することが重要です。
2026年時点の監督はケヴィン・マスカット
ケヴィン・マスカットは2023年12月に上海海港の監督に就任しました。オーストラリア出身で、就任前には横浜F・マリノスを率いた経験があるため、Jリーグを見ている人にも比較的なじみのある指導者です。
上海海港では攻撃的なスタイルを構築し、2024年には国内リーグとFAカップの二冠を達成しました。その後も2025年の中国スーパーリーグを制しており、近年のクラブの成功を語るうえで重要な存在です。2026年9月のAFCチャンピオンズリーグエリートでも引き続き指揮を執っています。
上海海港足球倶楽部の歴史とクラブ名が変わった理由
上海海港を調べていて最も混乱しやすいのがクラブ名です。現在の名称だけを見ると比較的新しいクラブに思えますが、ルーツは2005年に設立された上海東亜足球倶楽部にあります。育成を重視したクラブとして始まり、下位カテゴリーから中国トップリーグへ昇格し、企業の支援を受けながら強豪へ成長しました。
2005年に上海東亜としてスタート
クラブは2005年、元中国代表の徐根宝が中心となって上海東亜足球倶楽部として設立されました。背景には徐根宝が築いた育成組織があり、若い選手を育てながらプロリーグを戦うという成り立ちを持っています。
最初から中国トップクラスの資金力を持つスター軍団だったわけではありません。下位カテゴリーから昇格を重ね、2013年に中国トップリーグで戦うようになりました。この「育成組織からトップリーグへ上がった」という歴史は、後年の大型補強だけを見ていると見落としやすいポイントです。
上海上港・Shanghai SIPG時代に強豪化した
クラブの知名度が世界的に高まったのは、上海国際港務集団の支援を受けて「上海上港」「Shanghai SIPG」と呼ばれていた時期です。中国スーパーリーグへの大型投資が注目された時代とも重なり、国内外の有力選手が所属しました。
過去のACLを調べるとShanghai SIPGという名前が多数登場します。これは現在の上海海港とは別チームではなく、名称変更前の同じクラブです。そのため、歴代成績を調べる場合は「Shanghai SIPG」と「Shanghai Port」の両方を確認する必要があります。
2018年に中国スーパーリーグ初優勝
クラブにとって大きな転機になったのが2018年です。このシーズンに中国スーパーリーグを初制覇し、国内トップクラブとしてタイトルを獲得しました。それ以前にも上位争いを続けていましたが、リーグ優勝によって結果として強豪の地位を示しました。
国際大会でも存在感を示しており、2017年のAFCチャンピオンズリーグでは準決勝まで進出しています。上海海港の歴史を見る際は、「中国国内で強いクラブ」であると同時に、アジアのクラブ大会に継続的に出場してきたチームとして捉えると分かりやすくなります。
2021年に現在の上海海港へ名称変更
現在の「上海海港」という名称になったのは2021年です。中国サッカー界でクラブ名称に関する制度変更が進み、企業名を前面に出した名称から変更されたクラブが複数ありました。上海上港も上海海港へ改称しています。
名称の流れを簡単に整理すると、次のように理解できます。
- クラブ創設期は「上海東亜」として活動
- 上海国際港務集団の支援後、「上海上港」「Shanghai SIPG」の名称で広く知られる
- 2021年から「上海海港足球倶楽部」「Shanghai Port FC」となる
したがって、昔のACLで「上海上港と浦和レッズが対戦した」という記録と、現在の「上海海港」は同じクラブの歴史上にあります。
リーグ優勝歴と近年の上海海港の強さ

上海海港を中国の強豪と呼べる最大の根拠は、近年の国内リーグで継続してタイトルを獲得していることです。初優勝は2018年で、その後2023年に再び頂点へ立ち、2024年、2025年にも優勝しました。特に2023年から2025年までの3シーズン連続優勝は、現在のクラブを理解するうえで重要です。
中国スーパーリーグで2018年に初タイトル
上海海港のリーグ初優勝は、まだShanghai SIPGとして活動していた2018年です。当時は中国スーパーリーグに世界的な選手が数多く所属していた時代で、その競争の中でリーグタイトルを獲得しました。
この優勝はクラブの知名度を大きく高めました。一方、現在の上海海港は2018年当時と選手構成が大きく異なります。「有名外国人選手を大量に獲得した時代のチーム」というイメージだけで見ると、近年のクラブ像を正確に捉えられません。
2023年から2025年までリーグ3連覇
上海海港は2023年に中国スーパーリーグを制し、2024年にも連覇を達成しました。さらに2025年にもタイトルを守り、3シーズン続けて中国王者となっています。2026年9月時点では、2025年シーズンの中国スーパーリーグ王者としてAFCの大会に参加しています。
単年で優勝しただけではなく、監督や一部の主力が変化するなかでもタイトルを継続している点が近年の特徴です。上海海港を初めて見る場合は、「過去に有名選手が在籍したクラブ」よりも、「直近でも国内タイトルを獲得し続けているクラブ」と理解した方が実態に近いでしょう。
2024年はリーグとFAカップの国内二冠
2024年は中国スーパーリーグだけでなく、中国FAカップも制し、クラブとして初めて国内二冠を達成しました。リーグ戦だけでなくノックアウト方式のカップ戦でもタイトルを獲得したことで、国内で充実したシーズンとなりました。
タイトルを時系列で確認したい人は、少なくとも次のポイントを押さえておけばクラブの発展が分かります。
| 年 | 主な実績 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 2017年 | ACL準決勝進出 | アジアで上位進出 |
| 2018年 | 中国スーパーリーグ優勝 | リーグ初制覇 |
| 2023年 | 中国スーパーリーグ優勝 | 5年ぶりのリーグ制覇 |
| 2024年 | 中国スーパーリーグ、FAカップ優勝 | 国内二冠 |
| 2025年 | 中国スーパーリーグ優勝 | リーグ3連覇 |
国内の強さとACLの成績は分けて見る必要がある
注意したいのは、中国国内での成績がそのままACLでの成績になるわけではないことです。上海海港は2017年にACL準決勝まで進みましたが、その後の国際大会ではシーズンによって結果に差があります。
たとえばAFCチャンピオンズリーグエリート2024/25ではリーグステージからラウンド16へ進みました。一方、2025/26は東地区のリーグステージで苦戦し、ラウンド16進出を逃しています。国内タイトル数だけを使って日本や韓国のクラブより強い、弱いと単純に判断するのではなく、大会ごとの結果を見る必要があります。
武磊など上海海港を見るときに知っておきたい選手
上海海港の選手を調べる場合、過去のスターと現在の選手を混同しないことが大切です。上海上港時代にはオスカルやフッキなど世界的に知られた外国人選手が在籍しましたが、クラブの編成はすでに変化しています。現在まで長くクラブを象徴してきた中国人選手として特に知られるのが武磊です。
武磊はクラブの歴史を語るうえで重要な存在
武磊は中国代表でも長くプレーしてきた攻撃選手で、上海海港の前身時代からクラブと深い関係を持っています。一度スペインのエスパニョールへ移籍しましたが、その後上海海港へ復帰しました。
単に知名度の高い選手というだけでなく、クラブが育成を中心に下位カテゴリーから成長していた時期を知る存在でもあります。そのため、上海海港の歴史を理解する場合、外国人スターより先に武磊のキャリアを確認するとクラブの成り立ちが分かりやすくなります。
2026/27 ACL初戦でも武磊が得点
2026年9月15日に行われたAFCチャンピオンズリーグエリート2026/27のラーチャブリー戦では、上海海港が6対4で勝利しました。この試合では武磊も得点しています。
さらにプリンス・アンペムが前半だけでハットトリックを記録し、ハイメ・グラウ、レオナルドも得点しました。10得点が生まれる非常に点の多い試合でしたが、上海海港はアウェーで勝点3を獲得し、2026/27シーズンのアジア大会を白星でスタートしています。
過去にはオスカルやフッキも在籍した
上海上港時代を象徴する外国人選手として知られるのがブラジル代表経験を持つオスカルやフッキです。中国スーパーリーグへの大型投資が世界的に注目された時期には、有力外国人選手を獲得するクラブの代表例として上海上港の名前が海外でも報じられました。
ただし、「上海海港=オスカルやフッキのチーム」という認識は現在のチームを見る際には適切ではありません。過去のACL映像と現在のACLを比べる場合は、同じクラブでも選手構成と中国サッカー界を取り巻く環境が大きく変わっていることを理解しておく必要があります。
最新メンバーは大会ごとに確認する
サッカーではシーズン途中の移籍や大会登録の違いがあり、国内リーグとACLで登録メンバーが完全に同じとは限りません。そのため、検索で表示された数年前の「上海海港メンバー」を現在の選手一覧として使うのは避けた方が安全です。
特に外国籍選手は入れ替わりがあるため、最新試合のスターティングメンバーや大会登録情報を確認するのが確実です。選手を調べる場合は「2026 Shanghai Port」「上海海港 2026」など、シーズンを付けて検索すると古い情報との混同を減らせます。
ACLで上海海港を見るなら日本クラブとの対戦にも注目
日本のサッカーファンにとって上海海港が身近になるのは、AFCチャンピオンズリーグでJリーグ勢と対戦するときです。旧上海上港時代から浦和レッズなど日本クラブとの対戦経験があり、近年もヴィッセル神戸、横浜F・マリノス、サンフレッチェ広島、FC町田ゼルビアなどとアジア大会で顔を合わせています。
旧ACL時代から浦和レッズとの対戦で知られる
上海上港と浦和レッズはACLで複数回対戦しており、日本ではこのカードをきっかけに上海のクラブを知った人も少なくありません。当時の記事では現在の「上海海港」ではなく「上海上港」と記載されているため、過去の対戦履歴を検索するときは旧名称が重要になります。
「上海海港と浦和の対戦が検索しても少ない」と感じる場合は、「上海上港 浦和レッズ」「Shanghai SIPG Urawa Reds」と検索すると過去の記録を探しやすくなります。
2024/25は横浜F・マリノスなどと対戦
2024/25シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリートでも上海海港は日本勢と対戦しています。リーグステージ最終節では横浜F・マリノスに0対2で敗れましたが、結果的にラウンド16へ進みました。
この時期の監督がケヴィン・マスカットであることも日本のファンには興味深い点です。マスカットは上海へ移る前に横浜F・マリノスを指揮していたため、日本クラブとの対戦では監督の経歴も一つの見どころになります。
2025/26は神戸・町田・広島と対戦
2025/26シーズンでは、日本勢との対戦がさらに多くありました。上海海港はヴィッセル神戸に0対3で敗れ、FC町田ゼルビアにも0対2で敗戦しています。一方、サンフレッチェ広島戦では1対1で引き分けました。
同シーズンの上海海港はリーグステージで十分に勝点を伸ばせず、最終節を待たずにラウンド16進出の可能性がなくなりました。中国スーパーリーグを制していたチームでもACLでは苦戦しており、国内リーグと東アジアの国際大会では異なる競争になることが分かります。
2026/27は初戦で10得点の打ち合い
2026/27シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリートでは、9月15日にタイのラーチャブリーと対戦し、上海海港が6対4で勝利しました。プリンス・アンペムが前半に3得点を挙げ、武磊らも得点しています。
一方で4失点もしているため、スコアだけから「圧倒した」と評価するより、攻撃面で得点力を示した一方で守備面には改善材料もあった試合と見る方が適切です。マスカット監督自身も試合後、攻撃面を評価しながら改善の余地に言及しています。
上海申花との違いと上海海港を調べる際の注意点

上海のサッカークラブを検索すると、上海海港と上海申花が頻繁に登場します。どちらも上海を代表するクラブですが、別組織です。名前に「上海」が付くため初心者には分かりにくく、さらに上海海港には旧名称が複数あるため、クラブ名と大会の開催年を確認することが重要です。
上海海港と上海申花は別クラブ
上海海港と上海申花は、同じ上海を本拠地としながら競い合う別のクラブです。上海海港の英語名はShanghai Port FC、上海申花はShanghai Shenhua FCです。AFCの大会では両方が中国代表クラブとして同じシーズンに出場することもあります。
検索時に区別するポイントは次の通りです。
- Shanghai Port FC=上海海港
- Shanghai SIPG=上海海港の旧名称
- 上海上港=上海海港の旧称として知られる名称
- Shanghai Shenhua FC=上海申花であり別クラブ
- Port FC=タイのクラブを指す場合があるためShanghaiの有無を確認する
特に日本語の記事では漢字表記、英語表記、旧名称が混在します。クラブの歴史を追う場合は名称を一つだけで検索しないことがポイントです。
「上海上港」の過去成績も現在の上海海港につながる
2018年の中国スーパーリーグ優勝や2017年のACL準決勝進出を調べると、「上海海港」よりも「上海上港」「Shanghai SIPG」という名称が多く表示されます。しかし、これはクラブ史が途切れたわけではありません。
現在の上海海港について実績を比較するときは、旧名称時代を含めて考える必要があります。反対に、2021年より前の記事のクラブ名だけを現在の正式名称だと思わないようにしましょう。
中国国内の強さだけで日本勢との勝敗を判断しない
上海海港は2023年から2025年まで中国スーパーリーグを3連覇していますが、同時期のACLでは日本勢に敗れた試合もあります。このため、「中国王者だからJリーグ勢より上」「ACLで負けたから中国では弱い」というどちらの見方も単純化しすぎです。
国内リーグとACLでは対戦相手、日程、移動、登録選手など条件が異なります。クラブの実力を知りたい場合は、国内順位、得失点、ACLでの成績、実際の対戦内容を分けて見る方が判断しやすくなります。
日程・所属選手・チケット情報は最新情報を確認する
クラブの歴史や過去の優勝年とは異なり、監督、登録選手、試合日程、キックオフ時刻、スタジアム、チケット販売方法などは変更されます。現地観戦や試合視聴が目的であれば、検索結果に残っている過去シーズンの記事だけで判断しないことが重要です。
調べる目的によって検索語を変えると効率的です。「Shanghai Port FC fixtures」で試合日程、「Shanghai Port FC squad 2026」で選手、「上海海港 赛程」で中国語の日程情報というように、年や目的を加えると必要な情報を見つけやすくなります。
まとめ
上海海港足球倶楽部は、中国・上海を本拠地とするShanghai Port FCで、旧称の上海上港、Shanghai SIPGも同じクラブです。2005年に上海東亜として始まり、2018年に中国スーパーリーグ初優勝。さらに2023年、2024年、2025年と3連覇し、2024年にはFAカップとの国内二冠も達成しました。2026年9月時点ではケヴィン・マスカット監督が率い、武磊らとともにAFCチャンピオンズリーグエリートにも参戦しています。過去の情報を探す際は旧名称、現在の試合やメンバーを調べる際はShanghai Port FCを使い分けると分かりやすいでしょう。

